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日本文化交流大使として世界中のゲストに日本文化を伝える

CRの体験を知る

Interview 02

私たちは
サーバーであるとともに、
日本を代表する文化交流大使

名部 絵美

2014年秋期レストラン部門
Tokyo Dining ダイニング・サービス

忙しいときほど日本人らしい振る舞いで

私がサーバーを務める「Tokyo Dining」は、エプコット®内日本館にある和食レストランです。エプコット®日本館はウォルト・ディズニー・ワールド®・リゾートを訪れたゲストに、本物の日本文化体験をしていただくことを目的につくられました。ですから私たちも、日本代表としてそのコンセプトを裏切らない接客をするように心がけています。

 

サーバーの仕事は、ご予約の確認、お料理やお飲み物の説明やお勧め、お食事をテーブルまで運んだり、お皿の交換からお会計まで多岐にわたります。ゲストをご予約いただいた時間にご案内するためには、働いている全員が協力しレストランを運営していく必要があります。でも、そんな忙しいときほど日本人らしさを忘れずに、言葉遣いや所作に気を配るよう意識しています。

 

名部 絵美 ゲストとお話しする余裕がないときでも、きちんと角度を守った礼儀正しいお辞儀をすることで、「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」という気持ちは伝わりますし、日本館に来られるゲストが最も求めていらっしゃるのは、そうした日本人のおもてなしの心ではないでしょうか。私たちはサーバーであるとともに、日本代表の文化交流大使なのです。
 
あるとき、ゲストを長くお待たせしてしまった際「申し訳ございませんでした」とお詫び申し上げたところ、「君たちはよくやっていたよ。グッドチームだね」と、私たちのチームワークを褒めていただいたことがあります。日本人は空気を読んだり察知したりするのが上手ですから、いざというときの連携プレーは外国の方から見たら賞賛に値するのかもしれないですね。

ゲストの心に刻まれる仕事をしたい

アメリカでは記念日をとても大切にしていて、ハネムーンや結婚10周年、30周年などの記念日に来られるゲストもたくさんいらっしゃいます。なぜゲストの記念日がわかるかというと、その月に誕生日や記念日を迎える人は、ゲストリレーションというパークにある総合案内所でバースデーバッジやアニバーサリーバッジがもらえるのです。私たちキャストは、ゲストの胸にバッジを見つけたら、「Happy Birthday!」「Happy Anniversary!」と必ずお祝いの言葉をかけるようにしています。
 
それぞれのお店でお祝いの仕方があり、Tokyo Diningの場合は、バッジをつけたゲストにサプライズで、日本語で歌いながらケーキをテーブルまでお持ちします。「お会計をお願い」と言われた後に、キャスト数人で歌を歌いながらケーキを持って行って、みんなでお祝いするんです。

ゲストの心に刻まれる仕事をしたい 以前、アニバーサリーバッジをつけたご夫婦が、このサプライズをとても喜んでくださって、私たちの歌を聞き終わると、今度は自分たちの国の言葉で私たちに歌い返してくれたことがありました。私たちにとってはそれこそサプライズで、とても印象的で幸せな出来事でした。
 
それから4日ほど経ってから、そのご夫婦は再びTokyo Diningに来てくださいました。「私たちのこと覚えてる? この歌を歌ったわよ」と、前回と同じ歌を歌ってくださったんです。行きたいところはたくさんあるはずなのに、1回のバケーションの中で2回同じレストランに来てくださるなんて、本当に嬉しいことだと思います。しかも、外国の方にとって、日本人はみんな同じような平たい顔に見えると思うんですが、私の顔を覚えていてくださったことも嬉しかったですね。  
そのことをきっかけに、私は「もう一度ここに来たい」とゲストに思っていただけるような仕事をしたい、ゲストの心に残るサーバーでありたいと強く思うようになりました。

「ホスピタリティ」への真摯な姿勢が生み出すこと

私は、バッジをつけているゲストに私自身のお祝いの気持ちとして、折り紙でつくったアニメーションのキャラクターやお花、鶴などをプレゼントしています。特に、ハネムーンで来られたゲストには、ハートやリボンのついた指輪を千代紙で折ってお渡ししているのですが、みなさん喜んでその場でつけてくれます。
 
一度、折り紙をお渡ししたゲストから、「名前を教えて」と言われたことがあります。その方は旅をしていて印象に残ったものに、名前や日付を書いてずっと大切にされているそうなのです。この先、ときどきは折り紙を見て、私たちが共有した時間を思い出してくださるのかなと思うと嬉しくて、サーバーをしていてよかったなと思う瞬間でした。

 

「ホスピタリティ」への真摯な姿勢が生み出すこと戸 「ただのサーバーでいてはダメ。ゲストは特別な時間を過ごしていらっしゃるのだから、心に残る仕事をするように」。
 
私は先輩方からこのように教えられてきました。その理由は、決してゲストのためだけではないんですよね。ゲストに喜んでいただける仕事をすると、自分たちもまた温かい気持ち、幸せな気持ちになるんです。実際に働いていると、その充実感がよくわかります。その先に、マジカルモーメントがあるのだと思います。
 
私は「おもてなし」「ホスピタリティ」を学びたくて、CRプログラムに参加しました。ウォルト・ディズニー・ワールド®・リゾートは世界中からゲストを迎え、人々を魅了し続けています。キャストたちのモチベーションも一瞬ではなく、ずっと高いまま。どうしてそんなことが可能なのか、どんなマネジメントなのか、ゲストとのコミュニケーションの中で毎日のようにそれらに対する気づきがあります。  
ホスピタリティに対する真摯な姿勢、ディズニーや米国三越の思想をキャストとして働きながら学べるなんて、おそらくこのプログラム以外にないと思います。こんなすばらしい環境で働く機会を与えていただいたことに感謝しています。

異文化のなかで、自分をしっかり表現したい

異文化のなかで、自分をしっかり表現したい

学生時代、私はパフォーマス学の資格を取得しました。外国人はもちろん、同じ日本人であってもバックグラウンドが違う人たちと意思の疎通をはかるのは簡単ではないと思うのですが、そこをいかにコミュニケーションしていくか、自分の言わんとすることをいかにパフォーマンスして相手に伝えることができるか、という「自己表現力」を研究している学問なんです。
 
もともと旅行が好きで、学生時代はいろんな国に行きましたし、帰国子女の友だちも多かったことで外国人と話す機会もたくさんありました。そんな環境にいながら、なかなか自分の思うことを伝えられない自分にショックを受ける場面が多々ありました。ただうまく表現できないだけなのに、「日本人ってシャイね」と言われて、悔しい思いをしたこともあります。
 
私はいろんな国籍の人と触れあうのが大好きです。その人の宗教や文化、思想に触れて自分の視野が広がっていくときに、いちばん楽しいと感じますし、人生っておもしろいなって思うんです。そういう人たちとずっと関わっていくために、自己表現力は絶対に必要だと感じてパフォーマンス学を身につけたんです。
 
ここ日本館には、チリやペルーなど南米からお越しになるゲストもたくさんいらっしゃいます。日本では決して会えないだろうと思われる国のゲストと触れあうことができるのもこの仕事の魅力です。
 
パフォーマンス学で学んだことをすべて体現できている訳ではないですが、私はここで働くようになってから表情筋をよく使うようになったんですよ。欧米の人はリアクションが大きいんです。手のふりも大きいし、なにより顔の表情が豊か!対して日本人はむしろ感情を顔に出さずに、だけど「感じとってね」という世界です。そんな文化の違いを感じて、日本人である自分をしっかりパフォーマンスできるようになりたいと思っています。

名部 絵美のプロフィール

名部 絵美のプロフィール

Q.1CRプログラム以前の海外生活経験は?
生活体験と言えるかわかりませんが、アメリカに観光ビザで入って、1ヶ月ほど語学学校に通ったことがあります。旅行では、イギリス、フランス、イタリアなどヨーロッパを2ヶ月半かけてまわったほか、タイ、中国、香港、ドイツ、チェコなどいろいろな国に行きました。
Q.2CRプログラム参加前の英語力はどのくらい?
正直なところ、英語力は高校時代がピークだったのではないかと思います。大学は法律系だったので英語はほとんど使っていません。
Q.3CRプログラム参加前の接客力はどのくらい?
大学時代はずっと飲食店でアルバイトをしていたので、レストランで働くことに不安はありませんでした。また、卒業後は銀行員をやっていました。どの銀行であってもできることに大差はないのになぜその銀行に行くかというと、ゲストは人で選んで来てくださるんです。お金を扱うところだから、本能的に信用できる人を探すのかもしれません。これらの経験はCRプログラムに参加する上でとても自信になりました。
Q.4CRプログラム参加を考えている人にひと言!
アメリカでビザを取得して働くという貴重な経験。少しでも興味があるならぜひ参加してください。長い人生のうち、一年間をこの経験にあてるのもいいのではないでしょうか。

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