ARCHIVE

日本文化交流大使として世界中のゲストに日本文化を伝える

CRの体験を知る

Interview 05

ゲストに喜んでほしいという思い。
その思いは自分自身の喜び、
感動として戻ってくる

三谷 千里

2014年春期ショップ部門
ストア ゲスト・サービス

外から見る日本の良さを、再認識する

日本館の物販ショップは、大きく4つのゾーンに分かれています。私は現在そのひとつであるSilenceゾーンでキャプテンを務めています。このゾーンは、日本古来の伝統的なものをご紹介するセクションです。たとえば、きものや刀、盆栽、書道グッズなど、日本ならではというものが多いですね。ただ、日本人には馴染みのあるものでも、外国の方からすると「これは一体なんなの?」というものもたくさんあります。そのため日本館の中でも特に商品の説明をしたり、実際の使い方をお見せしたり、ゲストへどのようにアプローチをしていくかがキーとなるセクションだと思います。

 

三谷 千里 私は、前職でブライダルスタイリストをしていました。ウエディングドレスだけでなく和装も扱っていましたので、着物に関しては他のメンバーよりも多少知識があったと思います。自分で着付けもできましたし、もちろん、私自身も着物が好き。日によってSilenceゾーンの中でも配置されるエリアは変わりますが、やはり着物エリアでお仕事ができることが一番楽しいですね。
 
盆栽や刀などの知識はほとんどありませんでしたが、CRプログラムには、代々の先輩方から引き継がれてきた情報があります。そういったものを教えていただき、ゲストにお話しするうちに、だんだん愛着も湧いてきました。ときにはゲストのほうが知識豊富で、「私って、意外と日本のことを知らないんだな」と思い知らされることもありますが、それも自分の知識をより深めようというモチベーションになります。
 
CRプログラムに参加して1年、実際に働いてみて思うのは、エプコット®の日本館のファンの方がとても多いということです。「ここがワールドショーケースの中で一番好きな場所なの」、「ウォルト・ディズニー・ワールド®・リゾートに来たら、まずここに来ると決めているんだ」などとおっしゃってくださるリピーターの方もたくさんいらして、そういうお声を聞く度に日本人としてすごくうれしくなります。
 
しかも、ウォルト・ディズニー・ワールド®・リゾートへお越しくださるゲストには南米の方が多く、感情表現が豊かなんです。ほんの小さな気配りでも喜んでハグしてくださったり、小さな子が自分から寄って来てくれたりして、気持ちがダイレクトに伝わってきます。これも、CRプログラムならではの楽しさだと思います。

コメントカードの評価が自信をくれた

お仕事を初めて2ヶ月くらい経った頃、着物エリアに3、4歳くらいの女の子とおばあさまが二人で来られました。「着物を着ますか?」と女の子に声をかけたのですが、とても内気なお子さんのようで、私が彼女に話しかけても、彼女の返事はおばあさま経由でしか返ってきません。そんなシャイな部分も可愛いなと思いながら着物の試着をお手伝いして「プリンセスみたいだね。すごく似合ってるね」と伝えると、はにかみながらもうれしそうな表情を見せてくれました。そして、そのあと一緒に写真を撮ったときも、女の子のほうからハグしてくれたんです。帰るときにはおばあさまからも「ありがとう」と言っていただき、着物も買ってくださることになりました。

コメントカードの評価が自信をくれた お会計のあと、おばあさまが戻ってきて、「コメントカードを書いたわよ」とおっしゃったんです。このカードは、ゲストがキャストのサービスを嬉しく感じたときに書いてくださるものです。「この子は本当に心を開かないのだけれど、あなたにはハグまでして心を開いて…。なかなかそんなことはないのよ」というメッセージをくださいました。私が初めて頂戴したコメントカードでしたから、すごく印象に残っています。
 
もちろん、コメントカードを頂くかどうかより、サービスの内容が大切なのは十分に分かっているのですが、自分がどれだけ良いサービスをしたと思っても、評価はなかなか目には見えません。実際、こうしたコメントカードの存在を知らない方もたくさんいらっしゃいます。
 
このカードをくださったということは、おそらくお会計のレジで「接客してくれた方がよくしてくれた」とお話しされて、お会計を担当したキャストから「よかったらコメントカードを書いていただけますか?」と渡してくれたのだろうと推測します。 初めて頂戴したコメントカードは、自分の思いが伝わったことが嬉しかったですし、「私の接客は、これでいいんだ」という自信にもなりました。

ゲストの皆さんと私、ともに生み出す感動

ゲストに接する時には、まずお話を聞くことが基本だと考えています。たとえば、ゲストの方が1つの商品を見ている時に、こちらから一方的にその商品の説明をすると押し売りに感じてしまうかもしれません。それよりも商品にまつわるゲストのお話に耳を傾け、その方が何に興味があるのか、何を探しているのかを読み取ったうえでご説明、ご提案差し上げるように毎日の接客で心がけています。

 

ゲストの皆さんと私、ともに生み出す感動 それが購入につながらなかったとしても、日本文化や着物に関する知識をご紹介することでゲストが喜んでくださるなら、それも私たちのサービスです。そして、ゲストが喜んでいらっしゃるのを見ると、私もいい時間を過ごさせていただいたなと思えます。
 
考えてみれば、私がゲストに喜んでいただくためにしていることが、結果、私を喜ばせてくれることになるんですよね。今は、自分がして差し上げるというよりも、自分がいただいている感覚のほうが大きくなりました。1年間の仕事を通して、この日本館で味わう感動、喜びは、ゲストと私が一緒に生み出していくものなのだと気づいたんです。

日本のことを世界中の人に伝えたい

日本のことを世界中の人に伝えたい

英語に初めて触れたのは、幼稚園の時。近所にハーフの友達がいて、その子のお母さんが開いていた英語教室に通い始めたんです。自分で話すことはできないけれど、遊びながら英語を覚えたり、アメリカの文化を教えてもらったり、勉強している感覚はなかったですね。異言語、異文化に対する抵抗もなく、それ以来、英語がずっと好きです。
 
高校、大学と「英語の強いところ、もっと学べるところ」を選んで受験し、学びましたが、就職に関してはちょっと違いました。接客業にも興味があったため、「英語はツールだからどこでも使える」と考えてそちらの仕事を選んだんです。それが前職のブライダルスタイリストです。この仕事も楽しかったのですが、実際に働いてみると、やはり英語を話したいと思うようになり、もう一度仕事を見直すことにしたんです。CRプログラムを見つけたのは、ちょうどその頃でした。
 
今、Silenceゾーンで日本文化をご紹介する仕事に就いていますが、「日本の良いものを世界に広めたい」と思うようになった素地は、高2のアメリカ留学の時から始まったのかもしれません。アメリカの筆記用具がとても使いにくくて、紙はすぐに破けるし、鉛筆も使いにくい、消しゴムも消えない。本当に、「なんだろう、これ。アメリカの人もみんな日本の筆記用具を使えばいいのに」と純粋に思ったんですよね。
 
また、ブライダルスタイリストの仕事の中で、着物の接客がとても好きでしたし、着物の柄の意味や、歴史などの文化をもっと海外に伝えたいという気持ちもありました。英語を活かしながらそれができるのは、ここしかない! CRプログラムの求人を見た瞬間に、私はここに行くべきだと思ったんです。
 
将来の道はまだはっきりと見えてはいないけれど、今は通訳の仕事に興味があります。英語を使っていろいろな国の人たちをつなげられるのではないかと思うんです。もちろん、通訳するには誰かの言った言葉を違う言語に変換するだけじゃなく、その人の思いが伝わるようにするには気配りも必要です。CRプログラムでの経験が、この先につながっていくのではないかと思っています。

三谷 千里のプロフィール

三谷 千里のプロフィール

Q.1CRプログラム以前の海外生活経験は?
高校1年生の時に授業の一環でオーストラリアにホームステイ、高校2年生で1年間アメリカに留学しました。
Q.2CRプログラム参加前の英語力はどのくらい?
TOEIC935点です。私の通った大学の学部は、授業が全部英語で行われていました。帰国子女もたくさんいましたから、耳も慣れるし、鍛えられたかもしれません。当時は、ネイティブの中でコンプレックスを感じていましたけれど。
Q.3CRプログラム参加前の接客力はどのくらい?
ブライダルスタイリストというのは、接客業の中でも気遣いと思いやりが必要な職業だと思います。先輩方から怒られることがたくさんありましたが、そこで学んだことは大きいと思っています。
Q.4CRプログラム参加を考えている人にひと言!
CRプログラムは、英語力、接客力が身に付くだけでなく、いろんな国の方と関わりながら、世界を知り、日本人としての誇りを感じることができる仕事です。興味のある方はぜひ参加すべきだと思います!

CRの体験を知る

私と三越カルチュラル・リプレゼンタティブ・プログラム
ENJOY!Orlando~私のおすすめ~
  • Winter park
    Winter park

    Winter park はオーランド市内から車で20分ほど走った町です。写真はstationaryや weddingのinvitationのorderができるお店です。お洒落なお店が建ち並ぶ通りが多く、とても素敵な町です。

  • Celebration
    Celebration

    Disneyが作ったといわれる町です。町をつくってしまうなんて、なんてスケールの大きな話でしょう。でも、ウォルト・ディズニー・ワールド®・リゾートの規模を考えれば、うなずけますね。かわいい雑貨屋さんが沢山ありました。

ENTRY