サーバーとしてご注文を伺うのではなく、ホストとしてもてなす

東京ダイニングでは、「日本の伝統的味覚を、近代的感性で斬新に表現し、江戸文化を源とする伝統的食文化と現代東京の先進性の芸術的な調和を、優雅な近代環境の中で御来店の皆様にお届けする」というコンセプトで、世界中のゲストをお迎えしております。当然、ダイニング・サービス社員の肩には、大きな責務がのしかかります。

サーバーとしてご注文を伺うのではなく、ホストとしてもてなす 原則的には、各自複数のテーブルを担当。ゲストの皆様が料理のみならず、お食事の時間と空間を心よりご満足頂けるよう、最高のおもてなしを御提供致します。最高のおもてなしとは、業務行動基準マニュアル遵守は当然、更にそれを超えた感性でゲストが望まれる事を察知し、臨機応変な対応を提供するという事です。
 
「御注文をお伺いするサーバーではなく、お客様をもてなすホストとなる事」。私は、新人の頃、先輩CRの方から、そう教えて頂きました。例えば、「御注文は?」というアプローチでは失格です。ゲストのお好みやお食事のシチュエーションをお伺いしながら「私のお勧めはこちらです」という気配りを、一期一会の心でお届けするという、レベルの高いゲスト・サービスが要求されるのです。

お客様の為に、私がいる

米国では、日本と異なり「宗教上の理由から、この食材は食べられない」というゲストも頻繁に御来店されます。このようなゲストにも、心のこもった細かな対応でおもてなしをする・・・、これが東京ダイニングの「ホスト役」の最低限の務めです。あらゆるシチュエーションに対して臨機応変な対応が求められますが、おもてなしの心をしっかりと理解していれば、心は自ずと行動に現れます。

お客様の為に、私がいる 「お客様の為に、私がいる」。ゲスト・サービスの基本は、この考え方にあります。お客様を選んだり、不適切な感情を抱いたりする事は「真心のおもてなし」のホストには、あってはならない行為です。お客様の為に、心地よい時間と空間をお創りする事が、私たちの使命。まず、自分から一期一会の心を込めて、御来店への感謝の気持ちをお伝えし、お客様の信頼を得る必要があります。
 
これが、三越の目指す「真心のおもてなし」であり、ディズニー社の掲げる「マジカル・モーメント」のはじめの一歩です。お客様の御要望を察する事が出来れば、ゲストとホストを通り越した、人と人との一体感のようなものが生まれます。それが信頼であり、その積み重ねが「真心のおもてなし」という「日本館ブランド」を築き上げていくのです。
 
「お客様の為に、私がいる」。私は、三越CRプログラムに参加して、三越とディズニー社から、このおもてなしの大原則を学ばせて頂きました。

「他人がいて、自分がいる」それはひとつの哲学

CRプログラムが中間点を越えた頃、会社の業務事由から、私は鉄板江戸から東京ダイニングへと内部異動となりました。スクリプト、メニューなど、全ての接客行動基準が異なる職場。戸惑いも感じましたが、必死になって新たな知識を吸収する努力を続けたのです。この時期、東京ダイニングを統括する接客職務リーダーである「キャプテン」として活躍されていた先輩CRの方から、多くの事を教えて頂きましたが、最も強く私の記憶に残っているのは、先輩キャプテンの、いっしょに働く仲間を思いやる気持ちです。

「他人がいて、自分がいる」それはひとつの哲学 ある日、キャプテン・ノートという、キャプテン同士の連絡ノートに、こんな事が記されていました。ある接客職務CR社員が、担当したお客様より「料金を払いたくない」と告げられ、大きなショックを感じているので、全員で細かにサポートする必要があるという内容でした。
 
「次の日は、きっと彼女はゲストをお迎えするのが怖いはずなので・・・」で始まる連絡内容は、このCR社員の精神的フォローを、事細かに提案し、翌日のキャプテンに申し伝えてありました。「どうして、そこまで気が付くのだろう・・・」。私は、先輩キャプテンの視野の広さと優しさに感動したのと同時に、それは私たちが、毎日お客様にお届けしている「真心」であると気付いたのです。
 
私自身、現在、東京食堂のキャプテンとしての大役を任せて頂いております。キャプテンとして同僚と接するとき、私はこのCRプログラムで学んだ「お客様の為に、私がいる」という大原則の、「お客様」という言葉を「仲間」と置き換え、人間同士、尊厳を持って接する努力を続けています。「敬意をもって接した仲間は、私にも敬意をもって接してくれる・・・」。つまり、三越とディズニー社から学んだ事は、「他人がいて、自分がいる。だから、お互いの尊厳をもって接するべき」という揺るぎないひとつの哲学なのです。

旅立ちの決意がフロリダで実を結ぶ

旅立ちの決意がフロリダで実を結ぶ

私は大学受験で第一志望の大学へ行かれず、第二志望の大学へ進学しました。その時の落ち込みはとても激しかったです。でも、新しい目標として、英語を勉強して海外で働いてみたいと思うようになりました。同じ時期、東京ディズニーランドでアルバイトを始め、大学4年間、キャストとして働きながらディズニーの考え方を学び、心から共感したのです。
 
就職は、海外で働くことを目標に、海外留学研修のあるホテルへ就職をしましたが、研修枠は少なく、なかなか海外で働けないことに焦りを感じ始めていました。そんな時、三越CRプログラムの事を知り、悩んだ末に、このプログラムへの参加を決意したのです。
 
せっかく入社したホテルを退職しての参加でしたが、間違いなく、この選択は正しかったと思います。多くの大切なことを学び、接客のあるべき姿と心を理解する事が出来ました。今後は、米国三越に残り、将来のCR契約社員の教育・育成のお仕事を続けさせて頂きたいと考えております。
 
ゲストへの思い、そして一緒に働く仲間への思い・・・。その全てに自分自身を全力投球する事が自分自身の更なる成長へと繋がるのであると今確信しています。これからも日本館が世界のゲストに愛され続けるよう、CRプログラムを通じて学んだ「日本館・真心のおもてなし」ブランドを守り、次代の日本代表の皆様に継承し、共に成長を続けていきたいと考えております。